Plant


冬から春のはじめにかけて昭島市拝島町の多摩川河川敷を撮影。
この作品以前は河川敷が緑で覆われる梅雨に河川敷より少し高い視点から撮影をしていたが、plant以降は河川敷の中から撮影をするようになった。
2008年のグループ展”鼓動する景色”に出した作品と同じ場所だが、その際は秋のはじめに限った作品を展示した。
夏には鬱蒼とした萌葱色の景色だった場所が、秋になると枯れ枝の間から住宅街や工場が垣間見えたり、河川敷が広いところでは冬になると遠くに山の稜線がみえることもある。
そうした都市との境界が垣間見える地帯である拝島をその後も何年もかけて訪れ、河川敷の移ろう景観を撮影することになる。

現在、拝島のこの地域は一部護岸工事が入り整備されている。
河川敷の作品と並置したのが青森県八甲田内に国立公園での作品。
打ち捨てられたような場である河川敷と鑑賞目的の植物園や公園内の植物を対にした初期作。